" /> しゃべれども しゃべれども 佐藤多佳子 感想 | 本読み広場

しゃべれども しゃべれども/佐藤 多佳子 感想(ネタバレなし)

日本の小説

読後いい人になってる率100%! この俺に話し方を教えろなんてどこの物好きだ?

新潮社HPより

どんな物語?

まだまだ修行中の落語家三つ葉は、吃音に悩む従弟からの強引なお願いにより、「話し方教室」のようなものを始めることになります。

生徒は、自信を無くしたコーチ、愛想のない女性、友だちとうまくいっていない子供、しゃべりが下手な中年男性と、共通点の無い、個性あふれる面々です。

まだまだ、自分の稽古や勉強もしなくてはならない三つ葉ですが、この生徒たちを相手に、つっけんどんながらも、一人一人と向き合っていきます。

感想

気が進まないながらも、教室を開催していく三つ葉と、やる気があるような、ないような生徒たちとの、ふと笑みがこぼれてしまうようなやり取りに、心が癒されます。

最初は奇妙な会合でしかなかった「話し方教室」でしたが、続けていくうちに、三つ葉と生徒、生徒同士の人間関係が徐々に変化していく様子が、何だか微笑ましく、心地良いです。

いがみ合っているようでも、何かの時にはそっと手を差し伸べてみたり、知らないふりをしないという、近すぎない関係がとても温かく感じられます。

生活していると、精神的にピリピリしている時や、気持が緊張してしまっている時など、なんだか憂鬱な気分になる時などあると思いますが、そんな時にこの物語を読むと、程よく心がほぐされて、優しい気持ちになれると思います。

こんな人におすすめ

人と人のやり取りに、温かさを感じたい人

生活していて、自分の気持にこわばりを感じている人

興味を持たれた方は、是非とも本作品を体験してみて下さい!

ここまで、読んで頂き、ありがとうございました!

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