" /> 蒼き狼 井上靖 感想 | 本読み広場

蒼き狼/井上靖 感想(ネタバレなし)

日本の小説

アジアの生んだ一代の英雄が史上空前の大帝国を築き上げるまでの波瀾に満ちた生涯を描く雄編

新潮社HPより

どんな物語?

物語の舞台は1162年、日本でいうと平安時代の頃、モンゴルの部族の首長の幕舎に、一人の男児が生まれました。

男児の名は鉄木真(テムジン)といい、これがのちの成吉思汗(チンギス・カン)であり、この物語の主人公になります。

首長の息子に生まれたものの、一時は味方は自分たち家族だけになってしまい、何の勢力も持たない時もあります。


しかし、そんな境遇からでも鉄木真は、歴史上に名を遺す人物へと成長していきます。

感想

簡単ではない道のりを、年月をかけて、勢力を拡大していく様子は、一種のサクセスストーリでもあると思います。

時には別の部隊の権力者と手を組み、敵を攻めることもあります。又は手を組むわけではないけど、二つの部隊が戦っている時を見計らって、その一つに攻め入っていくこともあります。

手を組んで、味方になったようにみえても、決して完全な味方になったわけではありません。

スキがあれば、攻められてしまうし、逆に攻めることもあります。

この状況を常に続けていく精神力はいかがでしょう。

何となく、ある程度の地域を自分の領土とし、それなりの人口が手に入ったら、日本の戦国武将のように、壁や堀で囲って、守りを固めたうえで、ある程度の安心を求めたくなりそうですが、主人公は侵攻し続けます。

遊牧民という生き方というのは、定住と移動を繰り返して、主に牧畜を行って生活するらしく、そういった生活様式が当たり前の中、ここが自分たちの土地だからと言って、しっかりと根を張って定住するという感覚はないのかもしれません。

様々な思案を重ねながら、侵攻を続けていく主人公はまさに圧巻です。

又、主人公を取り巻く、個性あふれる登場人物たちに、主人公がどのような関係を築いていくのかも、見所だと思います。

こんな人におすすめ

モンゴル帝国を築き上げた、チンギス・カンという人物の生涯に、興味がある人

サクセスストーリーに惹かれる人

興味を持たれた方は、是非とも本作品を体験してみて下さい!

ここまで、読んで頂き、ありがとうございました!

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