少年が経験する疑問、悩み、そして過ち。それらに立ち向かってゆく成長物語。
どんな物語?
1937年(昭和12年)の作品
主人公は中学生のコペル君。
コペル君の生活を取り巻く社会の事や、友人との関係性などの疑問や悩みを、叔父が親身な姿勢で、答えていきます。
感想
とても強いイメージの題名ですが、意外にも、主人公は中学生のコペル君と呼ばれる少年です。
とは言っても、大人が読んでも充分に気付きがある内容だと思います。
コペル君に対する叔父さんの説明を聞いてみると、当たり前に思うこともあると思うこともあるかもしれません。
しかし、自分でそのことに気付くというのは、なかなか無いでしょうし、いろいろな物の見方に気づいていくコペル君の考えを読んでいると、こちらもこわばった考えがほぐされて、頭の中が柔らかくなったような気分になっていきます。
私はやはり、年齢的に叔父さんの対応に興味を持って読んでいましたが、少年の悩みや疑問に、決して自分の考えを押し付けるわけでもなく、必要なことをそっと差し伸べるような言葉に、子供に投げかける言葉のお手本を見せてもらったようで、気付かされることが多くありました。
主人公のコペル君は中学生といえども博識で、思いやりがあって、人柄に好感を持って読むことができます。
友人とのやり取りには、誰にも似たような経験があるような出来事もあり、共感する気持ちが湧いてきます。
そして、不本意ながらも失敗してしまった時なども、読んでいるこちらも心苦しい気持ちになってきます。
沢山の教えが詰まっていながら、決して押しつけがましくない。
これからの人生に目を開かせてくれるような、コペル君と叔父さんのやり取りが心地良く、今後も読み返していきたい作品の一つになりました。
こんな人におすすめ
純粋な気持ちに戻って、物事を考えてみたい人
様々な経験をしながら、成長してゆく少年を物語を通して見守りたい人
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!
興味を持たれた方は、是非とも本作品を体験してみて下さい!
作品の楽しみ方にも色々なスタイルがあります。
Kindle Unlimited 読書をお好きな端末で 無料体験プランあり
audible 聴く読書 無料体験プランあり
興味のある方は、是非!

「本読み広場」まだまだあります→紹介作品一覧
コメント