他人の犠牲になんてなりたかない、誰だってそうさ――そうだろうか、本当に?
新潮社HPより
どんな物語?
ある牧師さんの話です。
主人公の子供時代から物語は始まります。
主人公は、祖母や父、友人など様々な人達から、たくさんの影響を受け、立派に育っていく成長期です。
感想
私の中では、今まで読んできた本の中でも、最も記憶に残っている作品の内の一つです。
キリスト教徒のお話ということで、読み始める前は、ある程度の基礎知識がないと、いまいち意味が分からないところもあったりするのかなと、少し気になりましたが、そんな心配はまったくありませんでした。
なぜなら、物語の始まりの時点では、主人公はキリスト教嫌いの人でしたから。
その主人公が、成長をしていく過程の中で、どのように変化していくのかが、見所だと思います。
変化と言っても、「キリスト教徒になっていく」、という変化ではなくて、「人として立派になっていく」という変化です。
登場人物にも、主人公にとって、かけがえのない存在になっていく、友人や、常に前向きな言葉をかけていく従兄など、読んでいて心に響くやりとりがとても心地よいです。
作品の感想としては、一言、感動です。
泣きます。
私は、映像ではよく涙がでますが、小説で涙が出てくるのは、ほとんどありません。
子供の頃からの主人公の成長をずっと見てきていますので、感情が入り込み言葉になりません。
自分の心が少し強くなったような、そんな気がします。
私は特に、キリスト教を信仰しているわけではありませんので、同じように、特定の信仰心を持っている方でなくてもこの感動は十分味わえると思います。
小説が好きで、本を読み続けていますが、たまにズドンと心に衝撃を与えてくるこんな作品に出会うことができるというのも、読書の醍醐味ですね。
こんな人におすすめ
一人の人間の成長していく様を、感情移入しながら見つめてみたい人
主人公を生きざまにふれて、感動を味わいたい人
興味を少しでも持たれた方は是非、本作を読んでみて下さい。
ここまで読んで頂きありがとうございました!
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