" /> 狂気 | 本読み広場

狂気

昭和の文学(戦後)

【死の棘】愛と狂気の果て。夫婦を襲った「地獄の日々」を記録した私小説の金字塔

作家・島尾敏雄が、妻の狂気的な嫉妬と自らの不貞によって引き起こされた地獄のような日々を、極限のリアリティで描いた私小説の金字塔。愛と憎悪、罪と罰が交錯する閉ざされた空間での生活は、人間の魂の深淵を覗き込ませる。夫婦の絆と狂気を問い直す、あまりにも純粋で、あまりにも恐ろしい傑作。
昭和の文学(戦後)

【野火】戦後文学の金字塔。大岡昇平が自身の戦争体験を賭して描いた極限の記録

太平洋戦争末期、フィリピン・レイテ島。部隊と病院から追放された兵士・田村が、飢餓と孤独の極限で死の淵をさまよう。この小説は、戦争という巨大な暴力の中で、理性が剥ぎ取られ、人間の存在理由そのものが崩壊していく様を、冷徹かつ詩的な筆致で描く。戦場の描写を超え、人間の魂の深淵に迫る、日本戦後文学の金字塔。