" /> 八日目の蝉 角田光代 感想 | 本読み広場

八日目の蝉/角田光代 感想(ネタバレなし)

日本の小説

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか……。心ゆさぶるラストまで息もつがせぬ傑作長編。第二回中央公論文芸賞受賞作。
中央公論新社 HPより

どんな物語?

ある事情を抱えた女性と赤ちゃんの、逃避行をきっかけとした物語です。

女性=希和子は「あの人」の赤ん坊を見るためだけに、他人の家にあがりこみます。

しかし、自分に笑いかけてきた赤ん坊を見た希和子は、思わず赤ん坊を連れてきてしまいます。

そして、そこから逃亡生活が始まります。

その先には、どんな未来が二人を待っているのでしょうか。

感想

逃亡しながらの生活は、危険と隣り合わせの日々です。

居場所を見つけたところで、少しでも危機を感じれば希和子は行動を起こします。

居場所を見つけると、つい「だいじょうぶだろう」と根拠のない前向きな発想になってしまって、そのままそこに留まりたくなりそうな気もしますが、希和子は子供と離れたくない一心で突き進みます。

果たして希和子は、どのような未来を思い描いているのだろうと、ページをめくる手が止まりません。

時折現れる、希和子たちに手を差し伸べてくれる人たちも、様々な事情を抱えています。

そんな人たちも、子供を何より優先にしている希和子を見て、希和子の人柄を信用し、心を動かされたのかもしれません。

物語が進むにつれ、希和子の状況も少しずつ明らかになっていきます。

希和子は善人なのか、それとも犯罪を犯している以上、やはり悪人なのか。

そして、そんな希和子と、連れ去られた赤ん坊にはどのような未来が待ち受けているのか。

こんな人におすすめ

常に緊張が伴う逃亡生活を、登場人物に感情移入しながら、追いかけてみたい人

親子の愛情というものを、違った角度から考えてみたい人。

興味を持たれた方は、是非とも本作品を体験してみて下さい。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

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