" /> 春の雪 三島由紀夫 感想 | 本読み広場

春の雪(豊饒の海・第一巻)/三島由紀夫 感想(ネタバレなし)

日本の小説

又、会うぜ。きっと会う――夢と転生の一大物語絵巻

新潮社HPより

どんな物語?

1969年(昭和44年)の作品

清顕(きよあき)と聡子は、お互いに華族の家柄です。

清顕は幼いころに聡子の家に預けられていたこともあり、姉弟のように育ってきました。

聡子は清顕の事を思っていましたが、それを知っている清顕は聡子のことを遠ざける態度をとっていました。

そのうちに、聡子は別の縁談を受け入れてしまいます。

清顕は、聡子との恋愛が禁断のものとなった途端に、聡子への強い思いがこみ上げてきます。

感想

三島由紀夫最後の大作、全四巻ということで、「これは外せない」と思い、決死の覚悟で読み始めました。

というのは、私は読み始めたらあまりギブアップしたくない派なので、「意味分かんなかったら四冊苦痛だな‥」という不安も若干よぎってしまうのです。

だけどそれは大丈夫です。

伯爵や侯爵といった、現代ではあまりイメージが湧きづらい人たちが主要の登場人物になりますが、物語としては分かりやすいと思います。

とはいえ、心理状態の描写や風景描写は深く描かれているので、物語に厚みがあり、同じ箇所を何度か読み直したりして、じっくり味わいながら読んでいくのが楽しかったです。

清顕の友人の本多や、聡子の御付きの老女など、印象深い人物もでてきますが、やはり清顕の共感できるような、できないような心の動きが見所で、その表現は心に迫ってくることだと思います。

四巻のうちの一巻で、ここまで濃厚な感じを得られたので、楽しみにして二巻のほうに進みたいと思います。

こんな人におすすめ

上流階級で育った若者の禁断の恋と、それを取り巻く大人たちの苦悩を感じてみたい人

三島由紀夫最後の大作にチャレンジしてみたい人

ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

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